相続税を回避するには、生前に相続財産を減らしたり、相続税の評価額を下げたり、相続税の納税資金を準備したりすることが必要です。 この記事では、相続税を回避するための具体的な対策を9つご紹介します。
これらの対策を実践すれば、相続税の負担を軽くすることができます。
目次
相続税を回避するための対策9つ
1. 年間110万円までの贈与をする
相続税の課税対象となる財産を減らすためには、生前に子や孫などに贈与をするのが効果的です。 1年間に贈与された財産の合計額が110万円以下であれば、贈与税はかかりません。 この非課税枠を利用して、毎年コツコツと財産を移転することで、相続税の節税ができます。 ただし、死亡前7年以内に贈与された財産は、相続財産に加算されるので注意が必要です。
2. 贈与税のかからない特例を利用する
一度に多額の財産を贈与する場合には、贈与税のかからない特例を利用することができます。 例えば、教育資金や結婚・子育て資金、住宅取得等資金などは、一定の条件を満たせば、非課税で贈与できます。 これらの特例は、暦年贈与と併用することができます。 ただし、贈与された財産を目的通りに使わないと、贈与税が課税されるので注意が必要です。
3. 相続税がかからない生命保険を契約する
生命保険金は、相続税の課税対象となりますが、受取人が相続人であれば、「500万円×法定相続人の数」まで非課税です。 この非課税枠を利用して、生命保険に加入することで、相続税の納税資金を確保することができます。 ただし、保険料負担者と被保険者が被相続人であり、受取人が相続人であることが必要です。
4. 不動産を活用する
不動産は、相続税の評価額が高くなりやすい財産です。 しかし、不動産を収益物件として活用することで、評価額を下げることができます。 例えば、更地や空き家を賃貸アパートやマンションに建て替えると、自宅や別荘よりも相続税の評価額が下がります。 また、小規模宅地等の特例を利用することで、相続した土地の評価額を減額できます。 ただし、空き室があると評価額が上がったり、賃貸収入で預貯金が増えたりするので注意が必要です。
5. 親子で同居する
親子で同居することで、相続税の評価額を下げることができます。 自宅の不動産を相続する場合、小規模宅地等の特例を利用することで、評価額を330㎡まで80%減らせます。 また、親子で同居することで、相続人の数が増えるので、基礎控除額も増えます。 ただし、親子で同居することによる生活費や介護費などの負担も考慮する必要があります。
6. 配偶者に居住用不動産を贈与する
配偶者に居住用不動産を贈与することで、相続税の節税ができます。 配偶者に居住用不動産を贈与する場合、贈与税はかかりません。 また、配偶者が亡くなったときに、子や孫がその不動産を相続する場合には、相続税の評価額が半分になります。 これは、配偶者特別控除という制度によるものです。 ただし、配偶者に居住用不動産を贈与する場合には、次の条件を満たす必要があります。
- 贈与する不動産が贈与者の居住用であること
- 贈与された不動産が贈与後も贈与者と配偶者の居住用であること
- 贈与者と配偶者が婚姻関係にあること
- 贈与者が死亡するまで贈与された不動産を贈与者と配偶者が共有すること
7. 相続時精算課税制度で贈与する
相続時精算課税制度とは、生前に贈与した財産に対して、相続税と同じ税率で贈与税を課税する制度です。 この制度を利用することで、相続税の税率よりも低い贈与税の税率で贈与することができます。 また、相続時には贈与した財産は相続財産に加算されません。 ただし、相続時精算課税制度を利用する場合には、次の条件を満たす必要があります。
- 贈与する財産が現金であること
- 贈与する相続人が1人であること
- 贈与する相続人が直系卑属であること
- 贈与する相続人が相続時精算課税制度の適用を申告すること
8. 養子縁組をする
養子縁組をすることで、相続税の節税ができます。 養子縁組をすることで、法定相続人の数が増えるので、基礎控除額が増えます。 また、養子縁組をした相続人に対しては、直系卑属と同じ税率で相続税が課税されます。 ただし、養子縁組をする場合には、次の点に注意する必要があります。
- 養子縁組をする相続人が相続財産を放棄しないこと
- 養子縁組をする相続人が被相続人の死亡前
- 養子縁組をする相続人が被相続人の死亡後に養子縁組を解消しないこと
- 養子縁組をする相続人が被相続人の配偶者や直系卑属でないこと
9. 相続税の申告期限を延長する
相続税の申告期限は、被相続人の死亡日から10ヶ月です。 しかし、相続財産の評価や分割などに時間がかかる場合には、申告期限を延長することができます。 申告期限の延長は、国税局長に申請することで、最長で6ヶ月まで可能です。 申告期限の延長をすることで、相続税の納税資金の準備に余裕ができます。 ただし、申告期限の延長をする場合には、次の点に注意する必要があります。
- 申告期限の延長をする理由が正当であること
- 申告期限の延長をする前に、相続税の納付の猶予を申請すること
- 申告期限の延長をすると、延長期間に対する延滞税が発生すること
まとめ
相続税を回避するには、生前に相続財産を減らしたり、相続税の評価額を下げたり、相続税の納税資金を準備したりすることが必要です。 この記事では、相続税を回避するための具体的な対策を9つご紹介しました。
これらの対策を実践すれば、相続税の負担を軽くすることができます。
しかし、相続税の対策は、相続人の関係や相続財産の種類や額によって異なります。
また、相続税の対策には、贈与税や所得税などの他の税金の影響も考慮する必要がありますので何か困りごとがありましたらいつでもご相談ください。
